田舎では昔は農家だけでなく、一般家庭でも庭先でニワトリを飼っていたものでした。そのころはケージに入れる必要もなかったので、ニワトリは日中は野外で好きなだけ雑草をついばみ、夜は野犬におそわれないよう小屋に入れられました。
餌は、くず米や米ぬか。玉子の殻が固くなるようにと貝殻なども細かく砕いて与えていました。今から思えばずいぶん粗食に思えますが、そのころはそれが当たり前でした。それでもニワトリは玉子を産んでいたのです。「みその農園」の平飼いは、目新しいことではなく当たり前のことを手本にして実践しているにすぎません。
1992年3月にヒヨコを飼い始めてから、早いもので20年が過ぎました。その経験からわかったことは、飼い方が一番重要だということです。放し飼いがベストですが、外敵に襲われたり鳥インフルエンザに感染するリスクがあるので、鶏舎で平飼いにしています。
しかし、ひとことで平飼いといっても詰め込みすぎるとよくありません。1坪あたり最高8羽まで。できれば5羽以下にしてあげるとストレスもなく良い玉子を産んでくれます。
次に飼料。玉子は鶏の食べるものが凝縮して産まれてきます。ですから飼料も重要になってきます。みその農園では、鶏の好むものと安全性にこだわり、できる限り近くでとれた米や麦中心の自家配合飼料とたくさんの緑餌(くず野菜や雑草)を与えています。
このように、のびのびした環境とおいしくて安全な飼料でストレスなく育ったニワトリの玉子は昔ながらの田舎たまごという名称で販売しています。
(farmer' kitchen「おみせの日」などの自宅販売会 あいさい広場などで購入できます)